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【隠れ家のようなお店・・・『オ・グルニエ・ドール』・・・金の蔵】
『オ・グルニエ・ドール』というのはフランス語で『金の蔵』という意味なんです。わたしの名前です。
金蔵という名前はおじいちゃん、おばあちゃんが付けてくれたんです。小さな頃は「ぞうきん」「ぞうきん」なんて言われて嫌だったんですけど、今はすごく気に入っています。(笑)
お店、よく見つけられましたね。お菓子屋さんにある店舗ではないでしょ。
条件はね。一見路地。私のようなへそ曲がりの変わり者しかしないですね、こんな場所では。
・・・でも、この場所にはパリの要素がありますよ・・・。
私は店をはじめるにあたって、誰にも告知することなく静かにスタートした。だから、オープンのパンフレットも何も配らなかったし、どこにも言っていかなかった。とにかく静かに自分の思いが達成できるような商品作りを始めたかったんです。
最初にたくさんの方々に来て頂いたらとんでもない迷惑をかけてしまうかもしれないし、自分が思う商品が作れないと思ってたんです。とにかく少しづつ広まっていけばいいと思っていたんです。私は、業者の人にも1ヶ月は来ないで下さいねって言いましたよ。そんな形でスタートしました。ほんと変わってると思いますよ。
私の『オ・グルニエ・ドール』の一番メンイとして出来ることは、生ケーキなんです。焼き菓子なんて皆無に近い。ただひたすら生ケーキの完璧なものを作りたいという思いで『オ・グルニエ・ドール』を立ち上げた。
普通はお菓子屋さんには焼き菓子が豊富にそろっていて、選べる。だけど、うちは、3種類しかない。マドレーヌとフィナンシェとダックワーズだけ。
『オ・グルニエ・ドール』をオープンするにあたっては、商売ということはあまり考えられていなくって・・・。だから、こんなお店を作っちゃったのかもしれませんね。こんな入り組んだ細長いお店、普通じゃ考えられない。それが、いい方向に転じたことが幸せですね。
大家さんは決してこんなところでこんなお店をするなんて思いもしなかったみたいです。この店舗はおうどんを作っていた工場跡なんです。ケーキ教室の場所もそうなんです。
この大家さんも素晴らしくいい人で・・・。私は本当に恵まれすぎるくらい恵まれているんです。とってもとっても運がいいんです。だから、与えられた場面においては、しっかり自分で考え行動を取らなくてはいけないと思っています。
はじめは、資生堂パーラーを終えて岡山に帰る予定をしていたんですね。・・・何らかの形で田舎に帰らなくてはいけないという意識がありましたから。西原という家を引き継いでいくことだけは、怠ってはいけないということは懇々と言われてましたので、どんなことがあっても岡山の地に帰ろうと思ってました。
ところが、うまく進まなかった。4年以上かけて岡山の物件を探しましたが、どういうわけか、岡山はうまく事が進まなかった。
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