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【住所】〒543-0001 大阪府大阪市天王寺区上本町6-6-27
【TEL】06-6773-5240 【定休日】月曜日 【営業時間】平日 10:00〜20:00 日祝日 10:00〜19:00
1984年1月
【TEL】06-6943-0023 【定休日】月曜日 【営業時間】11:00〜19:00
【家業の材木問屋を継ぐつもりが・・・・】 調理師学校へ行く前の年まで僕は長男なので家業を継ぐつもりでいました。材木問屋です。小学校のときから家業は手伝っていました。そのことには、なんの迷いもありませんでした。小さな頃から食べることがすごく好きで興味もありました。でもそれを職業にするとは思っていませんでした。
何の迷いもなく家業を継ぐという方向だったんですが、大学4年生のときに自分のやりたいことをやってみたいと思い始めたんです。漠然と田舎に住みたかった。ホテルみたいなことをしたいと思いました。田舎のオーベルジュのような感じです。こういう思いが漠然とあって・・・料理の世界をやってみたいと思い大学卒業後、調理師学校へ行き始めました。・・・両親は多分ショックだったでしょうね。途中までは会社を継ぐような感じだったのでね。でも男3人兄弟なので今は弟が家業を継いでいます。 調理師学校へ行ったときはお菓子だけでなく、中華料理や和食、フランス料理など全部をやりました。それらの中の一つにお菓子がありました。まさか自分がお菓子をやるとは思っていませんでした。多分、はじめは料理をするつもりだったと思います。途中でお菓子を選びました。何故でしょうね・・・・たぶん、友達が居て、その彼が料理をしていたのでそれならば自分はお菓子の道へ行こうと思ったんだと思います。調理師学校時代にお菓子にしようと決めました。ですから就職もお菓子の方にしました。 学校を出て就職したお店は大阪の『インナートリップ』です。学校からの紹介はなかったんですが当時このお店が、自分の中で一番格好いいお店だったので、直接行って頼んで、なんとか働かせてもらえました。
【スタートは遅かったけどあせりはなかった】 スタートが遅かったのですが焦りはありませんでした。でも、ものすごいスピードで吸収しようとはしていましたね。普通だったらこの世界は16歳から18歳で仕事を始めます。調理師学校へは中学や高校を卒業してすぐ入学しますからね。18歳で仕事をスタートさせた人たちが一生懸命仕事を覚えているその間僕は学生やっていてサーフィンをやったり旅行へ行ったり、そういうことをやっていたわけです。 でも、学生の間、色んなところへ行ったり遊んだりしていたので、仕事を始めるとそれが逆にエネルギーになりました。ここからは仕事だ!という気持ちでしたので取り返すとか焦りとかは全くなかったです。自分が歳がいっているとか・・・人に言われることがあったけれど自分では思ったことはなかったです。今までこれだけ遊んだから仕事しようというエネルギーになりました。 それからも遊んでいましたけどね・・・!(笑) でも朝早くから夜遅くまで、仕事していました。180度それまでの生活とはまったく変わりました。そうやってやり始めるとどんどんのめりこんで・・・・やめられなくなって・・・色々深いじゃないですか、お菓子を始めると・・・上には上があるし、終わりが無いしやめられなくなってしまいました。それがただ今も続いているだけです。(笑)
【パリでの生活】 大韓航空で韓国へ行って、アンカレッジを経由してパリには早朝に着きました。日本から24時間くらい掛かりました。空港に着いてそのまま東駅というところへ向かいました。先輩の働いておられるお店のあるアルザスに着いたのが夕方だったのでお店はもう閉まっていて行けませんでした。ストラスブールという大きな街の駅前のホテルに泊まりました。 フランス語も9ヶ月勉強してきても全く役に立たない。1月のストラスブールには日本人は1人も居ませんでした。鐘は鳴っているし・・・・街はとても暗いんですよ。すごい暗い街で・・・とりあえず晩御飯を食べないといけないけれど、どうしたら良いか分からない。すると、スーパーマーケットの入り口でソーセージを焼いていたんですよ。これに並んだらなんとかなる!と思って、それを買って食べました。ラジカセを持ってきていたので、ホテルの部屋でジャクソン・ブラウンを聴いてそのまま倒れこみました。やっと着いたけれど、まだ行けていない・・・一人ぼっちという感じでした。海外旅行も初めてでしたからね。お金は50万円位持っていました。車などあるもの全部売って作ったお金です。 フランスへは観光ビザで来ていました。当時はそういう方はたくさん居ました。パリに居るときは労働ビザを持っていなかったのでびくびくしていましね。言葉は行くと決めていたので9ヶ月位休みの日に学校へ通っていました。テレビでのフランス語講座も仕事が終わったら間に合うように走って帰って見ていました。その勉強は初め役に立ちませんでしたね。でも半年位して文法とかがだんだん役に立ってきました。 3ヶ月位パリに居ました。パリでは1週間ほど製菓学校に通いました。ルノートルの製菓学校です。プロ向けのクラスでした。周りはフランス人ばかりでした。食べて感想を言うのに、表現が「おいしい」ぐらいしか言えなかったのが悔しかったですね。オーナーの方もいらっしゃいました。若いお菓子屋さんの息子さんも居ました。その時は日本人は少なかったです。パリに居る間は仕事もなくぷらぷらしていました。お菓子屋さんを見たり食べ歩いたりしていました。パリにどうしても行きたかった理由というのが自分が日本でフランス菓子をやっていてこれが本当に正しいのか・・・なんせ本場のものを見てみたいというのがありました。確かめたかったんです。 3ヶ月間、けっこうケーキは食べました。パリで始めて「アリババ」というお菓子を食べて、すごく甘くてすごくお酒が効いていて・・・美味しいというよりそのことが今でも印象に残っています。パリに着いた最初の頃は季節も1月ですごく寒くてどんよりしていて、仕事のあてもないし・・・お菓子以外に想像していたものは何もなかったので・・・現実を受け入れるしかなかったです。こんななんだ、あんななんだ・・・という感じです。 そんな生活をしていた時、たまたまお店で働けることになったのでニースまで行きました。働いている人が辞めるから交代で働かないか、と紹介してもらったんです。
フランスへ行ったときにチョコレートショップという存在を知って「こんなお店があるんだ!」ととても新鮮に感じました。・・・店が茶色でチョコレートしか置いていないような・・・。チョコレートはフランスで驚いたことの一つですね。 チョコレートをさわり始めたのは「インナートリップ」の頃からです。20年前にお店を始めた当初からトリュフやマンディアンはおいていました。当時は設備もありませんでしたからその程度でした。お店をやっているうちにだんだんチョコレートケーキの比率が高くなっていって・・・ 自分自身チョコレートが好きでどんどんはまっていったという感じです。 チョコレートの魅力は・・・漠然とあってね、最初は憧れでした。色とかね・・・チョコレート色とかパッケージとか、フランスでのチョコレートショップの店構えとか売っている人の制服とか・・・そういうものへの憧れから始まりました。チョコレート屋さんで働いた経験はないんです。だから余計に憧れるのかも知れません。どんどんのめり込んでいっています。専門店まで始めたくらいですから。チョコレートショップは去年の3月の終わりにオープンしました。
【夢・・・・】 チョコレートのことをもっともっと追求して行きたいですね・・・・テクニックとかそういうことばかりではなくて、知らないことも沢山あるので・・・・それから料理もやりたい。今、お店でランチをやっているんですけれど、やっぱりもっと料理をやりたいなぁと思っています。そのスペースも作りたいし、食べてもらう場所も作りたいです。漠然としてですが、外で食べられる所があったら・・・日差しを浴びながらテラスでランチができたらいいでしょ。作るところももう少し広くて設備があればもっと違うものを作れるので・・・。 チョコレートと料理は全然ジャンルは違いますが僕の中では一緒です。自分の世界を色んなアピールの仕方や仕事で表現される方はたくさんいらっしゃると思います。テレビに出たり料理学校や料理教室もそうですし本を書くこともそうです。 僕は僕のこのお店の空間の中で楽しんでもらうことが自分のスタイルだと思っています。ここでワインを飲みながらお昼ごはん食べて笑っている姿とかを見るとすごく嬉しいです。お菓子を食べながらお茶を飲んだりすることもそうです。 朝の10時から夜の8時までですが、その間が自分の役目というか・・・その場所を提供することと食べてもらうものを作りだすことが自分の仕事だと思っています。だから時間も限られています。人数も30席しかないので限界があるんですけれど、それが毎日毎日繰返していければと思っています。 自然体ですね・・・それしか出来ないです。色んなスタイルのお店を何軒も出来ないし、同じお店を何軒もやっても・・・それはそれで否定はしませんが、自分のスタイルではない。 僕は市場へ週に2回買い物に行きます。プライベートでも市場へ行くのがすきなんです。市場が原点という気がします。季節も感じられるし・・・・食材を買うことがすごく好きなんですよ。買いながらこんな風に作ってとかを考えることがすごく楽しいです。プライベートや家族と居るときでもこんな風に作って盛り付けはこうで・・・と考えることが楽しいです。それが多分今も昔も、ものを作る原点だと思います。全然違うチョコレートを作るときでも基本的には一緒かなと思います。お店が自分の自宅にお客様を招いているような感じになれば最高ですね。
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